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自然素材と無垢の木で造った平屋の家

自然素材と無垢の木で造った平屋の家

所沢市で、20坪とコンパクトながらも自然素材と無垢の木で造った平屋の家が完成しました。
大工の手仕事を活かした木の質感と、それぞれの持つ素材感が合わさって、趣のある佇まいとなりました。
住宅性能はUA値0.34W/㎡・k、C値0.3c㎡/㎡とHERT20G2レベルを超える数値で、夏は深い軒の出で日射を遮り、冬は写真のようにリビング奥まで陽が届く太陽に素直な設計となっています。

高い住宅性能を確保しつつ、好きな素材に包まれて空間の魅力あふれる回遊性のある平屋です。
ぜひ最後までご覧ください。

建物面積
1F:66.38㎡
延床面積
66.38㎡(20.07坪)
敷地面積
302.51㎡(91.50坪)
建築年月
2023年12月

外観

太陽に素直な設計をした平屋は、軒の出のあるシンプルな切妻屋根形状が良く似合います。

サッシュに木枠と小庇を廻し、また雨戸の戸袋も木製として、外部にも木の質感とぬくもりが感じられるようになりました。

木部の塗装メンテナンスが必要ですが、平屋なのでお施主様でも対応可能となっており、平屋はメンテナンスにおいても有利だなと思います。

 

大きな開口部は、冬の日射をリビングの奥まで取り込みます。

とても気持ちの良い窓辺になりましたね。

 

玄関には造作庇を設けて、樋もガルバリウム鋼板の箱型のものを設置しました。

切妻屋根と相まって、とてもシンプルながら印象的な外観になったと思います。

外壁へジョリパットで仕上げ、職人の手仕事が木の質感にマッチして、良い佇まいになりました。

 

玄関

玄関はモルタル仕上げで、無機質な素材感を表しにしています。

杉の無垢床と壁・天井の土佐和紙が、素朴ながら本物の質感で家族とご来客を迎え入れます。

 

階段は小屋裏に上がるために設置しました。

屋根を外断熱で造ると、こういった空間の有効利用が出来るのも良い所だと思っています。

土間収納

靴や自転車を仕舞う為の玄関続きの土間収納スペース。

シンプルなハンガーパイプを設置することで、コートなど室内に持ち込みたくないものを掛けておくことが出来ます。

収納スペースの有効活用になりますので、おすすめです。

LDK

大きな開口部から、リビングの一番奥まで陽が差し込むLDKスペースです。

コンパクトながらも、屋根なりの勾配天井として小屋裏スペースまで続いていくことで、縦方向の広がり感が出ます。

平面構成としても、細かく間仕切りをしていませんので、おおらかに空間がつながりゆったりとした感覚が生まれます。

 

広さは数字ではありません。

空間の広がりと、目線の抜け、おおらかな空間構成によって体感は変わります。

 

このように、目線が抜けていく開口部がとても有効的です。

 

これらも全て、断熱と気密、そして耐震がしっかりしているからこそ成り立ちます。

それらを踏まえ、無垢の杉の床や梁、勾配天井のシナベニヤ目透かし張り、和紙の質感を安心して楽しめる暮らしがおくれるわけです。

 

素朴でありながら、それぞれの素材感を感じつつ上手く調和のとれた仕上がりになったかと思います。

 

キッチンから

ステンレストップのキッチンに、造作食器棚をしつらえさせていただきました。

キッチン立ち上がりには可愛らしいタイルを貼り、良いアクセントになりましたね。

 

リビングと同じく、天井仕上げはシナベニア目透かし張りです。

平屋の場合はガスコンロでも内装制限は掛かりませんので、木の仕上げ・構造材の現しは全く問題ありません。

 

キッチンからの景色も良いですね。

お料理をしながら、ご家族の様子や外の気配も感じられます。

 

今日は日差しが気持ち良いね。

外は暑そうだね。

雪が降ってきたね。

 

そんな些細な会話が楽しめるのも、豊かな暮らしの一部だと思っています。

 

コルクタイルで足元ほっこりな洗面・脱衣

水廻りもシンプルな空間構成で設計しましたが、床はコルクタイルをご採用いただきました。

無垢の木では水が心配、だけど素材感があって冷たいくないものが良いな、という場合におすすめしています。

 

コルクの表面はウレタン仕上げとなっており、やわらかく優しさ感じる素材でありながら、水の心配はいりません。

仕上がりも素敵ですね。

 

室内物干しとカウンター収納を設置した洗面は、大きな開口部も設けて明るさと通風も確保しています。

 

洗面が明るいと、朝歯磨きをするのも顔を洗うのも晴れ晴れして気持ち良い、そんな気がしませんか?

 

広々小屋裏スペース

屋根勾配なりに造った小屋裏スペース。

階段で上がれるので(市町村によって取り扱いが異なります)大きな荷物を持っても、安心して使えます。

手摺も杉の木で造りました。

リビングから見上げても、小屋裏スペースから見ても、とても良い雰囲気です。

大工の手仕事が光る仕上がりですね。

 

階段を挟んで両脇のスペースを合わせると11帖程度の広さになります。

広々スペース、有効活用していただければと思います。

 

吹抜け見下げ

 

平屋でも、屋根断熱とすることにより勾配天井の吹抜け空間が設計しやすくなります。

もちろん充填断熱で天井断熱でも勾配天井は出来ますが、屋根断熱の方が天井懐がない分高く確保できて、小屋裏スペースの天井高も取りやすいです。

 

そうすることで上と下のつながりも生まれ、空間も豊かな表情となり、暮らしにゆとりが生まれます。

好きな素材に包まれた豊かな暮らしを、四季を感じながら楽しんでいただければと思います。